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2004年11月07日

「海峡を渡るバイオリン」

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創刊号から毎号読んでいる「韓国語ジャーナル」(アルク)第10号(2004年10月)に、紹介されていた、陳昌鉉氏の「海峡を渡るバイオリン」を読了した。
陳氏は少年の頃から模型飛行機作りに熱中するような性格であったそうだが、それは氏のいつの年代に於いても発揮されるすばらしい性格であった。
その性格がバイオリン作りに向けられたとき、遺憾なく発揮され、アメリカの国際バイオリン・ビオラ・セロ製作者コンクールに於いて6部門中5部門で金メダルを獲得するという快挙を成し遂げるまでに至った。現在では全世界でわずかに5人しかいないという「無鑑査マスターメーカー製作家」の一人だという。
ここに至るまでの、少年時代から、日本に来るに至った話、日本に来てからの学生時代、バイオリンの製作を始めた頃の話と興味尽きない話が次々と披露される。
なかでも英語を勉強している私には氏が英語を勉強された過程と英語ができることがどんなに役に立っているかと言うことを書かれた部分が興味深かった。
中学の頃から英語はできたわけであるが、日本で学資稼ぎにやった人力車引きで米兵相手に英語を話し、勉強した下りがおもしろい。のちにフィラデルフィアで行われたコンクールで受賞後のスピーチももちろん英語であるし、飛行機にビオラを乗せるまでの空港職員とのやりとりもおもしろい。
もちろん英語ができたから、超一流の演奏者に直接面会して、超一流の楽器にさわれたことがとても役に立ったとも言っている。

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記事の中には氏の製作されたバイオリン、ビオラで演奏された曲を集めたCDが紹介されていたので、アマゾンに注文した。私の安物のCDラジカセでは本当の音は聞けないだろうが、細い音豊かな音は想像できた。中でも聞きたかった「鳳仙花」という曲は映画「三度の海峡」でバックに流れていた曲のように思えるのだが。いつかビデオでも見れたら確認したい。


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創刊号から楽しんでいる、アルクの「韓国語ジャーナル」である。付録のCDがとても良い。DJの男性はとてもソフトな声でてっきり韓国人だと思っていたら、日本人であった。10号ではDJはイム・チュヒという韓国人の女性一人になっている。韓国の女性アナウンサーの声はとてもやさしくて私は大好きだ。
10号の付録のCDには陳氏のインタビューと「鳳仙花」が納められている。

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Posted by Sorin at 12:24│Comments(12)韓国/読書
この記事へのコメント
ずっと以前に私のノートに記録しておいた本です。私はまだ入手していません。
この本は是非読みたいです。陳氏はテレビでちらっと見ました。精神力がすごいです。英語の話は全く知りませんでした。今年中に読むつもりです。思い出せていただきありがとうございました。
Posted by スー at 2004年11月10日 07:33
>スーさん、こんにちは。
これはすごい物語です。韓国の歴史の勉強にもなるし、バイオリンのことも英語のこともとてもおもしろいです。
ビッグコミックというマンガ雑誌にも連載されているそうですし、マンガの単行本も4冊くらいまで出ているそうです。
ぜひ読んでみてくださいね。
Posted by Kiyo at 2004年11月11日 00:27
”ストラディバリ”と称されているそうですね。今朝の埼玉新聞に出ていました。

http://www.saitama-np.co.jp/news11/25/07l.htm
Posted by kuronekokotoshan at 2004年11月25日 11:55
27日の土曜、午後8時からあるみたいですね。たぶん深夜作業のため寝ています。ビデオに録っておこうかな。
CDも聞きましたけど、とても繊細できれいな音でしたよ。ドラマの中でも聞けると思います。時間が取れたらみてみてください。
Posted by Kiyo at 2004年11月25日 21:29
原作、確かに素晴らしかったです。朝鮮動乱の前後、陳氏の生い立ち、バイオリンに懸ける凄まじいまでの情熱がひしひしと伝わってきました。ぽろぽろ涙を流しながら、徹夜で一気に読みました。

私は陳氏のCDは持っていませんので、作品の中に登場する「ロマンス」「チゴイゼルワイゼン」を収めた千住真理子
のCDをかけながら、『海峡を…』を読みました。奇しくも彼女がひくバイオリンはストラディヴァリウスで、師匠は鷲見三郎氏が最初の師匠でした。今夜の3時間ドラマの中で、陳氏自身がひく「鳳仙花」が聞けるとよいのですが……。
Posted by スー at 2004年11月27日 16:26
>スーさん、
原作を楽しまれたようで、紹介して良かったです。
TVドラマは録画して明日見る予定です。
SMAPの草薙君も韓国語をマスターして芸域が広がりましたね。どんな演技をするか楽しみです。
Posted by Kiyo at 2004年11月27日 18:57
偶然ですが私もTVドラマをみました。
チャンネル回しまくっていたら目に入ってそのまま引き込まれてしまいました。
やはりすごい人は人生もすごいものなのですかね。
これを機会に原作の方も探して見ようと思います。
Posted by ゲスト at 2004年11月27日 22:58
>OMOTIさん
偶然にドラマを見て、引き込まれた方も沢山おられることでしょう。その中からまた何人かの方が原作を探して読まれることでしょう。
すごい人というのは、なんというか「一途」だと思います。その姿勢が回りを打つのではないかと思います。
今から仕事なので、明日帰ってから見ようと思います。楽しみです。
Posted by Kiyo at 2004年11月28日 02:46
本を読まれた方には物足りなかったとおもいますが、子供時代の日本人の教師とのふれあいの場面など美しかったです。
お正月休みに読んでみようかな。
Posted by kuronekokotoshan at 2004年11月28日 08:37
二日連続の深夜作業の開けた今日、お昼から録画を見ました。
まず最初に思ったのが、画像のきれいさです。いいシーンがたくさんありましたね。北の国からのスタッフが作った番組だそうですが、韓国の場面も日本の場面もとても素敵なシーンの連続でした。
田中裕子のオモニ役も良かったですね。韓国語も全く違和感がありませんでした。草薙君のせりふの下手さも菅野みほの演技に助けられていました。
本を読んでから見ても、とてもうまくまとめてあってバイオリン製作に賭ける迫力が伝わってきました。エンドクレジットで出てきた白黒写真の数々に主人公がオモニをおんぶしているのがありましたが、涙無くしては見られませんでした。
50の手ならいでバイオリンをやろうかなと、ふと誘惑に刈られました。ははは。音楽センスが全くないのでまあ無理ですが。
原作を読んでない方にはぜひお勧めします。
Posted by Kiyo at 2004年11月28日 20:48
初めまして。海峡を渡るバイオリン、TBさせて頂きました。
Posted by ゲスト at 2005年04月20日 13:59
>龍さん、はじめまして。
とらっくばっく、ありがとうございました。
エントリーの中にも、よく似たのがありますね。これから、よろしくお願いします。
Posted by Kiyo at 2005年04月20日 22:23
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    コメント(12)